PMTCの頻度
ドクターや歯科衛生士の考え方によっても異なりますが、「3ヶ月から半年に1度」というのが平均的な意見のようです。
治療の必要が無いときには、どうしても
クリニックへ足を運びにくいものですが、定期的にクリーニングを受け、虫歯や歯周病を予防することで、治療のための通院は必要がなくなります。また、将来歯を失ってしまえば、治療に少なからぬ費用がかかります。
そうならないためにも、意識的に歯のメンテナンスを行うことはとても重要です。
毎月したほうがいい方
特別な病気を抱えている患者さまは、3ヵ月に1回といわず、もう少し頻度を高めてもいいかもしれません。
歯周病の場合、歯と歯茎の間に溝となる歯周ポケットが深くなっていきますが、歯周ポケットの中にもプラークはできます。ここにプラークができると、PMTCでなければ除去することはできないでしょう。
また、同じように歯磨きをしていても、虫歯になる方とそうでない方がいます。つまり、虫歯になりやすい方がいるのです。そのような方はやはりPMTCを受けて、口内の細菌の発生を防がなければなりません。さらに、きれいにするだけではなく、フッ素の塗布をお勧めします。フッ素を塗布しておくと、歯の表面にあるエナメル質を硬くしてくれるのです。虫歯はまずエナメル質を浸潤していきますから、結果として虫歯の予防になります。
毎月、とまでは言いませんが、妊娠中の女性もホルモンバランスの影響で普段よりも口内環境が悪化している場合が多くあります。歯周病に罹患している場合には早産や低体重児の原因となる場合もありますので、体調を見てクリニックに足を運ぶといいでしょう。
歯以外で要注意の病気
PMTCを受ける必要がある病気の中には、歯以外の病気もあります。中でも、注意しなければならないのが糖尿病です。生活習慣病が増えており、特に、糖尿病は予備軍まで含めると約1000万人以上とも言われ、今や国民病になっています。糖尿病になると、人間が本来もつ「免疫力」が低下することがわかってきました。免疫力とは、細菌やウイルスが体内に入ったとき、これらと戦い、病気の発生を防ぐ働きのことです。
歯周病は口内の細菌が原因で起こります。免疫力が低下するということは、細菌が繁殖しやすくなり、歯周病の発症の危険性も高まるわけです。糖尿病の患者さまは常に歯周病発症のリスクを抱えているといってもいいでしょう。よって、一般の方よりも頻繁にPMTCを受ける必要があります。
免疫力が低下する病気としては、糖尿病のほか、40歳代以降の女性に多くみられる骨粗鬆症があり、同じように注意しなければなりません。