怖い歯周病 その1

国民病となった歯周病

 日本人の多くが抱えている病気、つまり国民病と呼べる病気って何だと思いますか?高血圧ですか、糖尿病ですか、それとも…。

 確かにこれらの病気に悩んでいる人はたくさんいます。国民病といっていいでしょう。

 実は最近増えている病気に歯周病があります。ここに新たな国民病が誕生しました。

 

歯周病とは

 歯周病とは、歯ではなく歯の周辺に炎症が起こる病気のことです。歯の周辺の組織が炎症によって破壊されると、歯と歯肉(歯茎)の間に溝ができます。この溝のことを「歯周ポケット」と呼び、これがこの病気の特徴です。

 歯茎に炎症が起こる歯肉炎と歯周炎の2種類あり、歯肉炎は炎症が歯肉だけにとどまっている状態をいい、歯を支えている顎の骨である歯槽骨にまで炎症が進行すれば歯周炎となります。ここまで悪化すると、歯周ポケットもかなりの深さになり、個人差もありますが、中には、6ミリを超えることも珍しくありません。

 口の中には様々な細菌がいます。こまめに歯磨きをしていないと、人の健康に害を及ぼす細菌が増えていきます。炎症の原因となるのはこれらの細菌です。その他、歯垢(プラーク)や歯石、歯ぎしり、喫煙、ストレスなどにも気をつけなければなりません。

歯周病の症状は?

 主な症状としては、歯肉の腫れや歯磨きの際の出血、痛みなどがあげられます。その昔、「リンゴをかじると血が出ませんか」という歯磨き粉のコマーシャルがありましたが、出血がみられるときは、かなり悪化した状態と考えてください。ただし、自覚症状がないこともあります。

歯列矯正で予防

 では、歯周病にならないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。

 一にも二にもしっかりとした歯磨きをすることです。朝と夜の2回はいうまでもなく、できれば毎食後に歯磨きをしたほうがいいでしょう。磨き残しによる食べ物のカスは、細菌にとって最高のエサとなるからです。いったんできた歯周ポケットも、歯磨きをしたり、歯科でクリーニングを行うことで浅く改善されていきます。歯周病を助長する歯石や歯垢の除去、禁煙、ストレスの解消なども予防につながるでしょう。

 そして、歯並びの悪さも歯周病を引き起こす一つの要因です。一見、矯正と歯周病は関係が無いように思えますが、歯列矯正によって歯並びを整えることによって歯周病の予防と改善に役立つのです。詳しいことは次の回で説明しますね。