審美歯科ってどんなところ?

 みなさんは、「審美歯科」にどのようなイメージをお持ちでしょうか?

 審美歯科とは虫歯や経年変化、アクシデント等によって損なわれた歯を「見た目」の面で通常の歯に限りなく再現していく役割を持ちます。一般の歯科治療や矯正歯科治療と組み合わせることで、機能面だけでなく見た目も美しい歯を取り戻すことができます。

歯科の目的とは

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 歯科の最大の使命は、口腔内、つまり口の中に起こるさまざまな病気の予防と治療を行い、健康を維持するお手伝いをすることです。口腔内が健康に保持されていないと、食べ物を美味しく食べることはできませんし、しっかりと栄養が供給されないと、人間の健康自体も維持されません。

 口腔内の健康はそのまま人間の健康に直結しているのです。

 さらに、口腔内の環境が整っていないと、口臭の問題や滑舌の問題を引き起こし、社会生活や人とのコミュニケーションにも悪影響を及ぼします。
 人間にとって重要な食事や会話が円滑にできるように歯科のドクターは日々努力しています。

見た目も大切

 虫歯や歯周病になって歯を失うと、前述のように普段の生活の質が低下します。そこで、機能低下を防いだり、機能回復に努めたりするのが一般歯科の役割です。

 一方で、歯は他人から見られやすい部分であり、人の印象を決める大切な要素です。きれいな白い歯であれば清潔感を感じさせますし、しっかりと揃った歯は相手に信頼感を与えます。
また、きれいな歯は自分への自信につながります。

 そうした歯の「見た目」の部分に関わり、患者さまのご希望を叶えるのが「審美歯科」の役割です。

審美歯科とは

 例えば、虫歯になったとしましょう。通常、虫歯の部分を削り、その部分に詰め物や被せ物を入れる治療を行ないます。通常、詰め物や被せものは銀歯などの、「メタルインレー」と呼ばれる金属のものになります。また比較的小さな詰め物にはコンポジットレジンと呼ばれるプラスティックが使用されることもあります。
 これらは保険が適用され、機能面には問題はないのですが、やはり白い歯に対し銀色の金属は目立ち、鏡を覗いた時には少しがっかりしますよね。

 審美歯科では、そうした「見た目」の問題に「セラミック」などの素材を用いて対応していきます。ただ、審美歯科にもクリニックによって考え方の違いがあり、矯正治療の代わりとしてセラッミックの差し歯やラミネートベニアという貼り付けるタイプの人口歯といった治療を行い、健康面や機能面への配慮が疑問視される審美歯科もあります。
 しかし審美歯科に真剣に取り組むドクターの多くは、審美面だけでなく、長いスパンで見た時の耐久性や機能を重視してセラミック治療を行っています。
 古い差し歯の不調や、銀歯、歯茎の黒ずみなどの悩みを抱えているかたは、ぜひ審美歯科に相談してみましょう。